どれだけ「真剣な気分」にひたれるかが鍵

どれだけ「真剣な気分」にひたれるかが鍵

偶像崇拝を簡単に否定してはいけない。それは潜在意識を動かす一つの効果的な方法なのだから。

 

フイリパス・パラケルスス(1493?1541)は、バ?ゼル大学ではじめて
化学の教授になった人で、当時は世界一の錬金術師という
評判のあった人ですその彼がこのよ、つに言つています。

 

「あなたの信仰の対象が本当であろうと、
間違いであろうと、それに関係なく同じ効果があるでしょう。

 

ですから、私は聖ペトロ自体を信ずべきなのに、
そのかわりに聖ペトロの像を信じたとしても、
聖ペトロからと同じご利益を受けるのです。

 

しかし、これは迷信です。しかし信仰は、
それが迷信でも奇跡を生むことがあります。

 

本当のことを信じようと、間違ったことを信じようと、
信仰はいつも同じ奇跡を生むのです

 

そして、彼の言っていることは今日でもまったく
本当なのです。彼の時代は宗教改革の時代で、
口ーマ,カトリックのようにマリアの像などを

拝むのを偶像崇拝だと否定する力が強くなりました。

 

しかし、皮肉なことには口 ?マ、カトリック教会の方に、
奇跡と認められるものがずつと多いのです。

 

これはカトリックの方が真理で、プロテスタントの方が
間違いという意味ではありません。ひょっとしたら、
プロテスタントの方がより合理的かもしれません。

 

しかし、マリアの像の前で拝んだ方が、よりよく
信仰の気分にひたれる人が多いことも事実でしょう。

 

深く信じることさえできれば奇跡は起こるのですから、
力トリツクの方に奇跡が多いのも説明がつきます。

 

奇跡的な霊験が起こるのは、信じていることが
高級だからでも、合理的だからでも、学問的だからでも
ありません。

 

信心が深くて、それが潜在意識に到達したからなのです。

 

マリアの美しい像がそれに役立ったとするならば、
それは本当に聖母マリアが助けてくれたと思っても、
結果的にはいっこうに差支えないわけです。

あの大作家が"創作の原点"にしたものは

小説や論文を書く人も、潜在意識に頼めば絶大な助けを受ける。いな、成功した学者や作家は、頼み方を知っていた人たちなのだ。

 

『宝島』をはじめ、数々の名作を残して親しまれているイギリスの
作家口べートL・スティーヴンソンは『平原を越えて』という著書の中で、
ほとんど一章を夢の話にさいています。

 

スティーヴンソンは毎晩眠る前に、必ず潜在意識に特別な指示を
与えることを習慣にしておりました。彼は潜在意識に自分の眠っている間に、
話を展開するように頼んでおくのでした。スティーヴンソンは鮮明な
夢を見る人で、この夢の中に展開されたことを目が覚めてから
文字にしていたわけです。

 

彼は、自分にいろいろな夢を次から次へと持ってくる潜在意識のことを、
「小さいブラウニーたち」と呼んでいました。「小さいブラウ二ー」というのは、
スコットランドの伝説で、夜中に現われては、掃除や脱穀など農家の
手伝いなどをしてくれたという茶色の小人のことです。

 

スティーヴンソンは自分が眠っている間に、仕事をしてくれるという
意味で潜在意識のことをこう呼んでいるのですがいかにも作家らしい
適切な名前のつけ方です。

 

彼の言葉によると、これらの小さいブラウ二ーたちは、次から次へと続き物の
ように話してくれ、作家であるはずの彼自身は、その間中、このブラウ二ーたち
がどのように話を発展させるつもりか、ぜんぜんわからないのだそうです。

 

それで、スティーヴンソンは小説の素材が底をついた時、「よく売れて、
よくもうかるすばらしく面白い小説を一つ私にください」とブラウ二ーに
頼むのでした。すると必ず翌朝までに持ってきてくれるのでした。

 

その結果が二十卷にも及ぶスティーヴンソン全集になっているわけです。

眠りながら「難問」を解決していた!

潜在意識は意識する心の知らないことを夢の中で示してくれることがあって、それが学問上の発見につながることがある。

 

 

アメリカのすぐれた動物学者アガシズ教授の体験を、彼の未亡人の
手になる伝記から紹介しましょう。

 

「石板に魚の化石の痕跡がついているのが発見されましたが、
それはやや不鮮明であったので、それを解くため、彼が半月も
努力したことがありました。

 

すっかり疲れ果てて、彼はとうとうその仕事をやめ、それを頭から
忘れようとしました。

 

その後間もないある晩のこと、彼は寝ている間に、例の魚の
わからなかった個所がすつかり復元されているのを見たと確信して
目を覚ましました。

 

しかし目が覚めている時は、それがどうしてもよく思い出せませんでした。

 

次の夜もまた彼は例の魚の夢を見ました。そして、目が覚めると
前の晩と同様、あまりよく思い出せないのでした。

 

「しかし、同じ経験がまた繰り返されるかもしれないと思って、
三日目の晩には、彼は就寝前に鉛筆と紙をベッドの側に置いて
眠りました。

 

すると朝がた、その魚が彼の夢の中に現われたのです。最初は
不鮮明でしたが、しまいには非常にはっきりとなったので、その魚の
動物学的特徴について何の疑いもないほどになりました。

 

真っ暗闇の中で半分眠りながら、彼はベッドの側の紙の上にその
特徴をスケツチしておきました

 

朝になり彼はそれを見て驚きました。そこには例の化石が
示せるはずのない特徴がいくつか描いてあるではありませんか。

 

彼はすぐにその石板の置いてある所に急いで行きました。

 

そして例のスケッチをたよりに、石の表面をうまくのみでけずり
取っていきますと、そこに例の魚の部分が隠されていたことがわかりました。

 

それが完全に現われたところを見ると、自分の夢を描いたスケッチの
絵とそつくりでした。

 

それから簡単にその化石の魚の分類に成功しました。

 

このように潜在意識は、意識する目に見えないものまで見えるのです。